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狩り部の体験談 〜鴨狩をした話〜

執筆者の写真: 早稲田ローカルフェスタ実行委員会早稲田ローカルフェスタ実行委員会

 狩り部の獲物は猪や鹿が主ですが、時には鴨などの鳥を狩りに行くこともあります。しかし、そこで問題となるのが捕獲方法です。一般的な鳥猟は散弾銃を使って行いますが、狩り部の現地活動で行う狩りはわな猟であるため、銃猟免許を持っている部員は少ないのです。網猟でも鳥は獲れるのですが網猟免許が必要で、マイナーなため技術の習得が難しいと思われます。

そこで、私が目を付けたのがスリングショットです。パチンコとも呼ばれている、ゴムの力で球を飛ばす道具です。日本では子供のおもちゃというイメージがありますが、海外では狩猟の道具として販売されています。

環境省に問い合わせたところ、鳥獣保護管理法第11条第1項第2号イに基づき鳥獣の捕獲に関する規制を遵守していれば、法定猟法以外の猟法で鳥獣の捕獲が可能であるが、猟具が法律に抵触するかどうかは捕獲を行う都道府県によって判断されるので、県にも連絡をするようにとお返事をいただきました。

 その後、東京都環境局に問い合わせたところ、スリングショットによる狩猟は規制を遵守していれば問題ないとのお返事をいただけたので、スリングショットによる狩猟を実行することにしました。


持ち物は以下の通りです

・スリングショット(銃型)

持ち手とトリガーを付けた大型のスリングショットです。通常のスリングショットより命中精度が上がっています・・・たぶん。この形状が後々厄介ごとを引き起こします・・・



・普通のスリングショット

一般的なスリングショットです。折りたためるので収納しやすいです。銃型がだめになった時のために、リュックに入れておきました。

・釣り竿とカモキャッチャー

カワハギ用の針に浮きを付けたものです。仕留めた鴨をひっかけて回収します。

・保冷バッグと氷・水

その場で仕留めた鳥の内臓を抜いて持ち帰るために持っていきました。

・モーラナイフ

狩り部でよく使っているナイフです。価格もお手頃。

 さて、結果からお伝えしますと一羽も獲れませんでした・・・野生鳥獣の警戒心はかなり強く、20mくらいに近づくと逃げ出してしまいます。銃型スリングショットの命中率もいまいちでなかなか当たりません。一度だけ10mくらいまで接近できる機会があったのですが、当たる寸前に飛び立たれてしまいました。鳥たちには飛んでくる鉄球が見えていたのでしょうか・・・

 そんなこんなで一時間ほどたったころ、警察官がやってきました・・・河原でクロスボウを撃っている人がいるとの通報を受けたそうです。たしかに、銃型のスリングショットとクロスボウはかなり似てます。間違えられてもしょうがないですね。

 警察官の方々に、環境省や東京都環境局に確認をとった上で鳥獣の捕獲をしていると説明したところ、最終的には納得していただき問題にはなりませんでしたが、そうこうしているうちに雨が降ってきたので、その日の狩猟はそこで終わりになりました。

 反省すべき点の多い鴨猟でしたが、狩り部で狩猟に関する知識を得ていたからこそ、省庁などへの確認もスムーズにでき、実行に移せたと思っています。

 狩り部は狩猟に関することであればだいたい何でもできます。狩り部に入って狩りしましょう!

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